Gurank 25AW Launched
真夏のモールスキン?
「暑い」よりも「茹だる」という表現が適切な今日のこの頃(英語でも”It’s boiling.”という)。
何を着ても暑い…
さりとて、月に20日ほどバイクに乗るKには真夏であろうと長袖の羽織とロングパンツが必須なわけで。
私のような、毎年夏にコーディネートが難航する長袖族の方々はそう少なくはないのではないか。
夏でもワークやミリタリーを身に纏いたいという野望。しかし、高楊枝1はしたくないという傲慢さ。


そんなイカロス2の皆様へお勧めしたいのがこの”ライトモールスキン”シリーズ。
モールスキン3とは冬用に開発された生地だが、今回のそれはGurank4が新たに開発した、高温多湿の日本の真夏に着用できる革命的な業物となっている。モールスキンなのに風通しが良いだって…?
超細番手の糸を用いることで、光が透けるほどの薄さと軽やかさ、そしてシルクと見紛う光沢を実現している。
それだけ薄くて軽いのであれば、さぞ繊細なのでは?-否、強靭なのである。このモールスキン生地は日本でしかできない特殊な二重組織構造を採用することで、その強靭さを担保している。
軽くて涼しくて、それでいてタフな生地。ミリタリーだが、常に上品さを纏う。なんとも革命的な生地を佐々木5氏は開発してしまったのだろうか…




つらつらと生地について綴ったが、Gurankの真骨頂はそのシルエットにもある。
ベースは野暮ったいのに、どこか上品で洒脱な感じ。ミリタリーなのにラグジュアリー。
特にパンツは裾口までしっかりと広く、落ち感が生地の美しさと相俟って非常にエレガンスである。
このやや強い光沢も、何度も使用と洗濯を繰り返すことで繊維が寝て、輝きが燻し銀のように落ち着いてくる。
真夏の頼り甲斐ある道具として、半袖短パン履かない勢の強い味方として、是非ガンガンヘビロテしていただきたい。
文責 K
- 「武士は食わねど高楊枝」の略。痩せ我慢の意。 ↩︎
- ギリシア神話に登場する人物。蝋の羽で飛翔する能力を持つが、太陽に近づきすぎて蝋の羽が溶け、墜落死してしまう。この神話は転じて、傲慢さが身の破滅を呼ぶ事を指す。 ↩︎
- モグラ(Mole)の肌(Skin)のように、上品な光沢のある微起毛された生地のこと。一般的には秋冬用とされており、厚手の綿素材が多く、フレンチミリタリー・ワークウェアによく見られる。 ↩︎
- 佐々木英治氏がローンチしたファッションブランド。「機能美(K.)/デザイン、民具(G.)/日常的に使う物、慣わし(N.A.)/積み重なり定着した物、 華麗(R.)/美しさ、艶(U.)/色気という、もの作りの核からワードを拾い、組み合わせた造語です。国や年代を特定せず、デザイナーの経験してきたものをベースに、少し新しいものを提案します。」-公式HPより引用 ↩︎
- Gurankのデザイナー。釣りが好き。メールの返信が非常に早い(というより、仕事全般早い)。 ↩︎