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GEOFFREY B.SMALL 20SS Vol.1

LADICAL NUMBER

神から数字を教わった男の物語。

19年6月 Paris コレクション最終日。 

暗闇から浮かび上がったのは壁一面に描かれた方程式でした。

それは恐らくは彼らの脳内、、溢れ出す感覚を数字に置き換え記録したものだろう。

いつも以上に予想の付かないGBSのコレクションテーマに興奮と言うよりも、恐さの方が勝っている状態でショーの始まりを待っていました。

MAD SCIENTIST ボサボサ頭に白衣をまとい狂気の発明で混乱と革命を引き起こす。

これがステレオタイプのMAD SCIENTISTのイメージ。

GBSの表現したMAD SCIENTISTから感じたのは安直に感じていた不安を一瞬でかき消すものでした。

現代における天才達の姿とは、常人には理解しがたい感覚と価値観を持ちながらもそれを内に秘め自らの武器として生きる姿を映し出していました。

人間の内側から出てくる押えきれない個の魅力、それを引き立てる為の服。そんな印象です。

一見、非常に落ち着いていて知的で気品がある、一見そこには狂気を感じませんが。。

しかし奥の方に覗くセオリーとプラクティスの存在が垣間見えた時、GBSの演出の巧さと常人とは違う彼自身の生き方がこのショーと次第にリンクし始めます。

着丈や股上のバランス、独特な髪型、柄on柄のコーデ、等々。。

功名に隠された常人とは違う世界観、マイルールを重んじる天才特有の規律が表現され、しかもその服達に施されたフィニッシュの特殊性やサルトの領域であろう手仕事も感じる事ができる。

一言で言うなら(朝目覚めて、手の届く範囲の服を適当に着た)という演出といったところか、、

これはまさしく長年憧れ続けた彼そのものでした。

トーラス(黄金比、摂理)

トーラス(黄金比、摂理)を感じる人間が不幸な人生をおくる事が多かったのは過去の話なのだろうか、全てを数字に捧げた過去の偉人達とは違い、現代の天才達はもう少しだけ自由に振る舞えるのだろう。もう少しだけ。。

世の中が受け入れたのか、個の適応能力なのか、まはその両方なのか。世俗に媚びるよりは自分らしさを出すほうが結果的に好まれる時代となったのは間違ありません。

好きな事に没頭すればいい。

研ぎすました感覚で、マイルールで生きればいい。

世俗など無意識に意識する程度でいい、とらわれず、逆らわず漂えばいい。

どれだけ着飾ろうが人間力があるヤツには到底敵わないということでしょうか。

人と服がジェフリーの演出によって素晴らしくマッチングしていた、非常に真似してみたいコーディネートが多かったショーでした。

商品の詳細に関してはVol.2にてご紹介させていただきます。