ORBIUM 2020SS #1

古いイタリア軍のホスピタルJKをベースにしているが、全体の重心はオリジナルのそれと比べるとかなり低めの重心設定。ウエストベルト、胸ポケットを含めた全てのポケット位置が全体的に低めになっている。まるで80年代後期のテーラーのようだ。
しかしアルスターカラーのような襟の切れ込みはそこまで低くせず、わりと現代風な高さでスタイリッシュ。
本来スッキリとした印象に見せるのならばゴージラインを上げ、ポケット位置や上げて全体を高めの重心にするのが一般的だ。
さらに、ラペルの返り位置は若干高めなのに、あえての1つボタンでそのボタン位置は低い。
このテーラーの基本を崩したようなバランス感が非常に面白い。ただそれは全ての基本を理解しているからこの見事なバランスになっているのだ。それはまるで晩年のピカソの絵のように。
テーラリングとヴィンテージ古着の両方の見識を持っている中込氏ならでは唯一無二のJKになっている。

現代的でスッキリと着用できるのに、どこかクラシックな匂いがする。イタリア生産でイタリア軍ミリタリーをベースにしているのに、どこか上品でエスプリの匂いを感じる。

袖口はターンバックカフスのように、一つ折り返して着るのが中込流。そのため生地の見返しの幅を大きくとっている。
さらっとしたサマーウール生地の方には、とことん上品に合わせたい。細身のスラックスに、ユッカスのギリーシューズなんかを合わせて。
逆に肉厚なリネン生地の方には、ヴィンテージでハイウエストのグルカショーツに足元はスニーカーで。フレンチならSpring courtが思いつくが、もう少しシュッとした、同じフレンチのBensimonのスニーカーでいきたいところ。

• MODEL
  • H.M.ROBE
• FABRIC(BROWN,BLACK)/(NAVY)
  • LINEN 100%/WOOL 100%
• COLOR
  • BROWN(LINEN 100%)
  • NAVY(LINEN 100%)
  • BLACK(WOOL 100%)
• SIZE
  • S
  • M
  • L
• PRICE
  • LINEN ¥215,000-(tax)
  • WOOL ¥195,000-(tax)

ブランド設立当初からあるモデルで、ORBIUMの代表的なJK。今シーズンはヘビーリネンをピックアップ。
いわゆるフレンチカバーオール、CHORE JACKET、アルニスのフォレスティエールJKなど、さまざまなヴィンテージアーカイブの分析に基づき制作。
セットインスリーブの袖付けは、フレンチテーラーのような丸みがあり、程よくシェイプされたウエストから裾にかけての曲線美。肩周りはコンパクトにスッキリしており、アトリエJKだがテーラリングの要素が随所に盛り込まれている。

ホスピタルジャケット同様に全体的に重心が低めで大きめのポケットが特徴的である。また袖口もターンバックカフスのように、一つ折り返して着るのが中込流。そのため生地の見返しの幅を大きくとっている。

• MODEL
  • ATELIER JACKET
• FABRIC
  • LINEN 100%
• COLOR
  • BLACK
• SIZE
  • S
  • M
  • L
• PRICE
  • ¥160,000-(tax)