山内 2020SS #1
磨き上げた技術、たどり着いた本質。
いつも以上にミニマルでエレガンスを追求しているデザインは非常に好みです。
色彩や柄を抑え、デコラティブな装飾を削ぎ落としたマスターピースなら今の気分にぴったりだし、今期買い揃えた物との相性も良さそう。
今期の山内はシルエットや素材へのこだわりをより一層際立たせているように見えます。素材の特性を活かしたシルエット作りは、ベースに揺るぎないテーラーリングの技術があるからこの次元で成立している。
構築的なアプローチで洋服のフォルムを作り出すのではなく、素材の特性によって思い通りのシルエットを描き出すことは、デザイナーにとっては最も難しく、最も挑戦したい事のはず…
山内さん、完成したんじゃないですか?
ノーミュールシング・シルクウールシャツ
今期のシグネチャーと言っても良いノーミュールシング・シャツは、本物の素材だけが持つ上品な光沢を纏っていて、20M離れていてもわかる凛とした佇まいは普通のシャツでない事は明らか。
現在、当店で最も美しいシャツかもしれませんね。
シルクの中でも一番高価で、一番強度の高い生糸(きいと)を、SP’100原料のウールに巻きつけた強撚糸を使用した毛織り物を使用し、強撚特有の落ち感と、生糸を巻きつけたことで肌あたり面積が小さくなり、夏場に最適な接触冷感も得ています。天然のウールでは限界の白さを追求し、繊細で美しい生地に負けない繊細な運針21針で仕立てられています。生地の特性を生かしたデザインと仕立て方を深く考え、あくまで落とし所はシンプル。
実に山内らしい仕事です。
シンプルなデザインで襟のサイズも程よく、カジュアルからクラシック、モードまでカバーしてくれます。再度の生地の重なりが素晴らしいデザインポイントとなっています。非常に繊細な主張ですが、個人的には大好きです。日本のブランド故にサイズ感が非常に良く、袖修理の必要はほぼありません。
サイズ感は170cm〜175cmの平均的な体型の男性でSIZE3 がジャストです。
- MODEL
- ノーミュールシング・シルクウールシャツ no.20s42
- FABRIC
- 毛 78%, 絹 22%
- COLOR
- Dark navy, White
- SIZE
- 2(S), 3(M), 4(L)
- PRICE
- ¥42,000-(tax)
ノーミュールシング・サマーウールパンツ
シルエットとは、洋服に袖を通す人がいて初めて完成するもので、ハンギングの美しさはもはや百貨店でも必要としない。
プレタにおいての優れた製品とは、どんな人が纏ってもその人の美しさを引き立ててくれるものであり、そのうえ極上に心地良くなくてはならない。そして個人的にはコンフォートであって欲しい。
今回のノーミュールシング・サマーウールパンツの仕上がりを見た時、イージーパンツの概念が変わった…
シューティング時に気付いたのは、“静と動”にフォーカスした人の動きにアジャストするパンツだという事。静止状態、人が歩く時、立つ時、そして座った時…あらゆる姿勢であっても、美しく見えることをカメラ越しに見せてくれた。
使われている素材は最上のウールに一手間かけたもの。
ウール表面には、人間の髪の毛と同様にスケールと呼ばれるウロコ状のヒダが存在します。
湿気など周りの環境によりスケールが開いたり閉じたりするため、ウールの表面は時にザラザラと感じたりします。
そのスケールを出来る限りなだらかにし、開閉しづらくする技術を用い、ウール特有の感触をスケールのほとんどないカシミヤのようなタッチにしています。
尾州の中でも歴史の深い葛利毛織さんのションヘル織機で織り上げることにより、手織りに近い空気を含んだ織物となりました。伝統的な織機で最新の技術を駆使した糸を織り上げた毛織り物です。肌に触れても全く不快感はなく、部屋着でも使えそうなほどリラックスした着用感。反面、スタイリングをしてみると、美しいスラックスを履いているようなシルエットを持っています。
175cm 65kg でサイズ3を着用しています。
ウエストにはラバーが入り、ドローコード仕様になっていますので、ウエストサイズは容易に調整が可能です。詳しいサイズ感はオンラインページをご覧ください。
- MODEL
- ノーミュールシング・サマーウールパンツ no.20s69
- FABRIC
- 毛 100%
- COLOR
- Dark navy, Charcoal gray
- SIZE
- 3(M), 4(L)
- PRICE
- ¥40,000-(tax)