COHERENCE 25AW
CATHEDRALユーザーなら当たり前に所有し、ワードローブの一軍を張っているCOHERENCE(よく考えると凄いことではあるが)。かくいうCATHEDRALスタッフ全員COHERENCEを複数枚所有し、今も現役で着用している。
そしてやはり、COHERENCEには結局手にとってしまう懐の深さがある。既存のモデルを熟成させながら、少しずつ展開を増やしていく同ブランドの今季のコレクションはとりわけ良かったので、入荷モデルをご紹介。
ご新規様のために、少しブランドのラインについて解説を。COHERENCEとは狭義には主に3つラインが存在する。
- COHERENCE(コヒーレンス ) – アウター専業の本ライン。冬季の本命アウターを得るならここ(SSも春夏生地で展開あり)。
- SARRAU(サロー) – 重衣料を除く、ワークジャケットやパンツ、シャツ等デイリークローズのライン。価格的にも手を出しやすく、入門はここから。
- ORBIUM(オルビウム) – イタリアの最高級の技術を用いて仕立てられたテーラードジャケットのライン。ジャケパンスタイルがお好きな方は必見。
以上3ラインをまとめて広義にCOHERENCEと通称されている。
それでは入荷モデルを見ていこう。
COHERENCE
BERTO

いきなり本命を。BERTOはロング丈のピークドラペル・ダブルブレストといった、一見いかにもマッチョなディティール。しかしその見た目とは裏腹に裏地を抜き、新生地のDOLMANY SATINが加わる事で、非常に柔和な印象に仕上がっている。体格の良い方はもちろん、今までダブルブレストやピークドラペルを敬遠していた華奢な方ほどお試しいただきたい。



もちろんドレスに合わせてもよいのだが、敢えて色の抜けきったデニム等に合わせるのが洒脱。主役に見えて、実はコーデを支える助演男優賞なコート。
あとは信じられないほど軽いので、是非一度袖を通していただきたい。
- MOD : BERTO
- COLOR : BROWN, GRAY.
- FAB : DOLMANY SATIN
- SIZE : S, M, L.
- PRICE : ¥275,000(tax in)
BIRKS

短丈派の方はこちら。弊社ではGIANNI1を推しすぎている節があったが、個人的にはこちら推し。
というのも、このモデルはコットン地にカシミヤライナーが付属する場合が多く、真冬アウターとしては少し心許なかったのだが、今季のそれは新生地のウールサテンにキュプラライナーという待望の組み合わせであるからだ。




GIANNIよりはドレス。しかし堅苦しさはなく、フォレスティエールジャケット2のように程よいワーク感がある。そして真冬仕様のBIRKSは中々出回らないので、気になる方はお急ぎください。
- MOD : BIRKS
- COLOR : BROWN
- FAB : DOLMANY SATIN
- SIZE : S, M, L.
- PRICE : ¥220,000(tax in)
SARRAU
JACKSON

今季は新生地が止まらない。太畝ながらもしっとりと柔らかいコーデュロイをJACKSONに載せて。カバーオール×コーデュロイという、ワーク系にしかならない組み合わせのはずなのだが、どういうわけか中込氏3のフィルターを通すとドレスとも見紛うエレガンスを帯びるのである。


こちらのコーデュロイは非常に厚手なので冬でも暖かく、そして何より柔らかい。イージーケアな事も含めて、とりあえず着てしまう一着になる事は間違いない。
- MOD : JACKSON
- COLOR : BLACK, FAWN
- FAB : 10 WALE CORDUROY
- SIZE : S, M, L.
- PRICE : ¥121,000(tax in)
ALAIN

こちらも弊社が永きにわたりお勧めしてきたスラックスモデルのALAIN。このパンツの良さは一重に履いたときのシルエットにある。吊るしでは半分も良さが伝わらない。筆者はPAUL4派なのだが、今季はこの生地のALAINがダントツに良く、物欲に負けてワードローブに加えてしまったという経緯がある。そのぐらい身を以てお勧めしたい逸品である。



私の様にALAINデビューの方にももちろんお勧めであるし、2、3着お持ちの方も、今までの生地と全く異なるテイストであるので、買い足しにも自信をもってお勧めできる。暫定ベストバイと言えるほど現在筆者は気に入っているパンツである。
- MOD : ALAIN
- COLOR : BLACK, FAWN
- FAB : 10 WALE CORDUROY
- SIZE : S, M, L.
- PRICE : ¥63,800(tax in)
ABIQUIU

前シーズンの新型・ABIQUIUはCOHERENCE初のシャツのモデル。ベースはウエスタン。されど襟や肩周りはドレスシャツのディティールなので、やはりシャツであってもドレスとカジュアルの間を之く抜かりのない仕上がりである。上半身はジャスト目で、脇腹あたりからフレアしていくようなフィッティングなので、タックイン/アウト双方に対応可。COHERENCEファンであれば持っておかなければならない持っておいて損のないアイテムである。


今回はお馴染みのROVER WOOL TWILL生地が載ることで、ウエスタン・ドレスの要素ににCPOシャツのテイストが加わる。この生地はかなり暖かいので、気温が10度を下回るまではアウターとして、下回ってからはインナーとして活躍する。ニット要らずの万能品。
そしてROVER WOOL TWILLということは…そう、「汝、此を濯ぐべし」ということである。この生地は洗えば洗うほど風合いが増す5。元来カサついた生地なのだが、洗うと生地が解れ、徐々に柔らかくなるというスルメ生地。ただ、洗うと1サイズほど縮むので、洗濯予定の方は1サイズアップがお勧め。
- MOD : ABIQUIU
- COLOR : D.BLUE, CHECK
- FAB : ROVER WOOL TWILL
- SIZE : XS, S, M, L.
- PRICE : ¥67,100(tax in)
ORBIUM
WORK DRESS BLAZER

久方振りの入荷となった、ORBIUMのWORK DRESSシリーズ。こちらも新生地の細畝コーデュロイ。何故今までこの組み合わせが無かったのだろうかと言えるほど非常にマッチしている。コーデュロイのテーラードジャケットは基本的にカントリー色が強くなるのだが、こちらは見事に土臭さが払拭されており、気軽だが気の利いたジャケットとなっている。




私の様にイタリアの色気を好む方々にとって、このジャケットは琴線に触れるものがある。特にORBIUMは時季を逃すと、様々な事情はあるのだが、「次」の機会を得る事が非常に難しいため、欲しいと感じた方は手に入れておくのが吉である。
かくいう筆者も年内には本気で欲しいと考えているので、次回のお買い物予算の確保のためにも、是非こちらが欲しい同志の皆様で阻止をしていただけると幸いである。
- MOD : WORK DRESS BLAZER
- COLOR : KHAKI, NAVY.
- FAB : 12 WALE CORDUROY
- SIZE : 44, 46, 48.
- PRICE : ¥159,500(tax in)
以上が今季25AW入荷品の全てである。いかがだっただろうか。冒頭にも述べたが、今季のコレクションは豊作であると確信している。その証左に既に在庫が欠け始めているため、少しでも興味をそそられた方はご遠慮なくお問い合わせください。基本的には梅田店に在庫がございます。
文責 K
- COHERENCEの展開する、ハリントンジャケット型のアウター。この形をオーナーTはいたく気に入っており、シーズン毎に提案した結果、COHERENCEをお持ちの顧客様のほぼ全員がこれを所持しているという事態が発生した。 ↩︎
- 1947年に建築家のLe Corbusierが「黒板に字を書く際に腕が上げやすいジャケット」をオーダーしたことがきっかけで、フランスのARNYSが生み出したジャケット。スタンドカラー、余裕のあるアームホール、ハンティングジャケット由来の大ぶりのポケットが特徴。 ↩︎
- 中込 憲太郎(なかごみ けんたろう) – CATHEDRALが敬愛するCOHERENCEのデザイナー。トレンドを掴むのが非常に早く、中込氏の色合わせやコーディネートは非常に参考になる。 ↩︎
- COHERENCEの展開する、ペインターパンツ型のトラウザー。ALAINがテーパードなのに対し、こちらはセミワイドストレート。 ↩︎
- 洗濯表記上は洗濯不可であり、COHERENCE側は洗濯を推奨していない(サイズ感が変わるため)。あくまでもCATHEDRALでの提案であり、自己責任において成り立つものであることをご了承ください。 ↩︎