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Chapter.4 BAKER PANTS & COBRA BUCKLE with CATHEDRAL

Chapter.4 BAKER PANTS & COBRA BUCKLE

Chapter 1

Chapter 1

動 機

定番を作る怖さ。

既に定まった型がある物、即ち定番とは完成された型であり、そのデザインには意図や理由が必ずある。それを触る、崩すという事は、明確な狙いがなければ短期的なトレンドで終わってしまうどころか、違いすら伝わらないかも知れない。
今回のOPJ-004 には込めた思いがあります。
錆びて尚美しく強く、やがて身体の一部となる道具。

Chapter.4 BAKER PANTS & COBRA BUCKLE
Chapter.4 BAKER PANTS & COBRA BUCKLE
Chapter.4 BAKER PANTS & COBRA BUCKLE
Chapter.4 BAKER PANTS & COBRA BUCKLE
Chapter.4 BAKER PANTS & COBRA BUCKLE
Chapter.4 BAKER PANTS & COBRA BUCKLE
Chapter.4 BAKER PANTS & COBRA BUCKLE
Chapter.4 BAKER PANTS & COBRA BUCKLE
Chapter.4 BAKER PANTS & COBRA BUCKLE
Chapter.4 BAKER PANTS & COBRA BUCKLE

「物を大切にしないともったいないオバケが 出るぞ!」最近、母や祖母に叱られたことを思い出した。

日本人の独自の価値観。

物や食べ物に「お」や「さん」をつけたり、針や櫛や人形を供養したり、、日本人にとって「モノ」とは単なるモノではなく、精神(スピリット)が宿るという考え方。

日本の製品が世界中から尊敬されているのは、高い「技術」が使われているだけではなく、作る人が誇りを持ち、そのプライドをかけて特別な注意を払って作っているから。

私たちは日々の生活の中で、非常に多くのモノと関わって生きていますが、道具をただ道具として使うのではなく、美意識や感謝を持って扱うことで、私たちの生活は豊かになる。そのことに気づいた人は、モノから喜びや満足感、時に隠されたメッセージを得る事がある。

Chapter.4 BAKER PANTS & COBRA BUCKLE
Chapter.4 BAKER PANTS & COBRA BUCKLE
Chapter.4 BAKER PANTS & COBRA BUCKLE

日本人の一手間や、使い手を思う仕事はマスプロダクション(大量生産)には無い、温もりと美意識があるから世界中の人々から愛され続ける。

見えない仕事はWEBでは伝えきれないかも知れないが、私達は一手間を惜しまない事にした。

いつかは物に魂を宿す為に。

志しは高い方がいい。

今回の BAKER PANTS & COBRA BUCKLE は、仕立て屋としての経験、セレクターとしての審美眼、純粋な自らの物欲から自然発生したアイテムでもあります。ギリギリまでテストを繰り返しやっと合格点がとれた。でも正直まだ100点では無い、数年をかけて1点ずつ上げていきます。


BAKER PANTS

BAKERとは野戦用のカーゴパンツと違い、主に室内作業や基礎訓練、工場の作業服等に使用されたワークパンツです。正式名称は「UTILITY PANTS (ユーティリティーパンツ)」という説が有力ですが、一説にはベイカリーパンツ、パン職人の仕事着だったという説もある。

フロントには特徴的な大型のL字型パッチポケットがあり、バックにはフラップ&パッチポケットがある。他のミリタリーパンツとは異なり、すべてのポケットが別布を貼り付けるパッチポケットなのが最大の特徴。

このディテールは非常にシンプルでパーツ数も少ないから生産性が高い、また、堅牢さも十分得れるデザインです。作業用パンツという用途から、より大量生産が必要だったと考えれば、非常に理に適っている。また、室内作業服の観点から推測すれば、激しい動きに対応する為のゆとりは必要無く、アクションプリーツも要りません、ノータックで、腰回りは意外にも収まりがよく、ヒップ位置も低く過ぎない事も理解できる。ミリタリーのルーツの中で、最もシンプルで合理的、大量生産故の完成された美しいプロダクトといえます。

今回のミッションは、この完成された歴史的マスプロダクトを日本人的解釈で再考し、OPJの定番とする事です。
OPJ-004のコンセプトには、越えなければならない4つの仕事が存在します。

Chapter 2では4つの仕事含め、生地の詳細や縫製仕様、シルエットの詳細をご説明します。


Chapter 2

Made in Japanの危機

この手カジュアルパンツを作る時、絶対的な安心感がある聖地。
それはデニムの児島(岡山県)です。
生地のバリエーション、染め、縫製、エイジング、全ての工程をパーフェクトにこなす事ができるファクトリーがいくつもあります。世界中の名だたるメゾンブランドのカジュアルパンツの生産を請負ってきた、世界的にみても聖地と言えます。

あそこで作って欲しい。

頭に浮かんだのはここ数年JIL ●ANDERのデニムを請負っているファクトリーです。話を進めて行くにつれ岡山の現状が見えきました。それは時間差で忍び寄るコロナの影。国内外のブランドの受注が伸び悩んでいるのは知っていたが、セレクトショップのオリジナル比率は上がっているだろうから、混んでるかもなぁ…と思っていた。
工場内の密を避ける為の出勤調整、恒例の職人の引退、受注の減少。

受注の減少?

聞けば、良い仕事をするファクトリーほど厳しい現状だと言う。原因は作り手側のコストカットでした。あり得ない…クオリティーを下げた中途半端に安価なオリジナルブランドが売れるとは思えない。
消費者は、ただ消費する事をやめたはず。自分の時間を大切にし、以前からの夢を深く考え、よりDEEPな趣味や、大切な人の為にお金と時間を使う様になったと感じているし、自分自身もそう。作り手の気持ちが乗って無い服など、安くても売れるはずが無いと思っている。岡山での生産に最後まで拘ったんですが、いつもはパーフェクトな納期が確約出来ないと言う事態、仕方ないが頭を切り替え、第二の聖地に目を向けるしかなかった。

中国。

Arc’teryx、NORTH FACE SUMMIT、ACRONYM、自身が所有し、フィールドで経験している信頼感。アウトドアアイテムのクオリティーは間違いなく世界屈指。型紙と生地は国内で手配し、縫製と染めの工程を中国ですると言うレーンで今回は進める事にした。そこそこの物が作れるのは知っている、でも今回比較するのは聖地児島との比較。少々高くても児島でやりたいと言う本音…

今回のミッションは、既に完成された歴史的マスプロダクトを、日本人的解釈で再考しOPJの定番となるパンツとする事。下記の4つの仕事はOPJ-004が越えなければならない壁です。

1. 生地
通常のミリタリーアイテムはその強靭な生地故に日本の夏には適さない。日本の初夏から秋までの快適性を追求し、北インドのバルドマン社の手摘みの長超綿を使いました。100双の三子糸です。100双と言う高級シャツクラスの細糸を、3本の撚糸で高密度に織りあげています。適度に張りと強靭さもあり、表面には冷感があり、高密度だから油分は感じないが指が滑ります。強度と肌あたりを最高品質でクリアできていると思います。

2. 型紙とディティール
日常にで使えるモダンで美しいシルエットにする。
BAKER PANTSルーツ(Chapter1参照)を重んじ定番の道からは外れない物を作る。定番とは10年経っても定番である物、仕立て屋として蓄積したパーソナルなデータと、黄金比のハウスパターンをカジュアル用にカスタムし、トワルを何度も組み直しました。ドレスシューズが履けるシルエットですが、ワンロールアップでサンダルも履いてください。ハイテクスニーカーもコンバースも、ハイバランスなパンツの守備範囲はとてつも無く広く本当にコーディネートし易い。裏返して見て下さい。ベイカーパンツにはポケット布がありません、ついでに全ての引っ掛かり、突起物を無くしました。これにより生地の気持ち良さがより一層際立ちました。

3. サイジングの再考
OPJは現在2サイズ展開に拘っています。大と小。男と女。SMとML。いろいろな意味があります。当初パンツの2サイズ展開は難しいかもと考えていましたが、ウエストの内径8%で伸縮するゴムとバッグのボタンアジャスターにより、データ上90%以上のお客様の体型をカバー出来る作りになりました。今回も2サイズ展開で迷わず選べて、しかもしっかり体に添ってくれます。

4. 初日から2年目のツラ
私には苦手な物があります。リジットデニムと白のコンバース。コーディネートして自分の体と持ち物にすぐに馴染んでくれないと、着る機会が減ってしまう。私の場合ですが新品である事はデメリットである事が多いのです。
手積みのインド綿のタッチを殺さずに、生地に味をもたせる。これが当初は鬼門と感じていた工程です。おそらく児島の様にはいかないので無いか…生地が良すぎて中々味が出ませんでした。ストーン&サンドウォシュをすると今度は糸にダメージが出てしまいます。行き着いたのは、チェーンステッチミシンの糸調子とボールバイオウォシュという工程でした。糸の番手を少しだけ上げて、テンションを高めに縫製します、硫化染料で深く染めた後にボールバイオでウォシュで糸だけ縮めると言う方法です。ゴルフボール大のゴムと微生物をウォシュ時に混入させる事で、生地や糸に一切のダメージがない状態で素晴らしいアタリ(味)を出す事ができました。一番時間がかかりましたが、完璧な仕上がりです。

忖度なしに言います。

結果的に児島の仕事と遜色無しに感じました。何回もややこしい無理難題を投げましたが、学習力、応用力、このご時世でこのスピード感はほんまにエゲツない。少し悔しいし、生産大国の進化を驚異に感じました。

世界よあいつら本気だぞ、完全に獲りにきてるぞ!


Chapter 3

IMAGE LOOK

新世界で撮影してきました。
S級はおろか、A級、B級すら見かけません。新世界はクリーンになりました、普通の観光地です。ぱっと見は治安も良くなってる感じです。でも、らしさは無くなってました。


商品の写真はバッチリ。

アウトドア、ワーク、トラッド、普通に普段着。全部こなせます。生地、縫製、染め、パターン、全てやりきりました。いろんな体型のスタッフに着してもらいましたので、ご参考になれば幸いです。
詳細は是非blogをご覧下さい。
検品を終え、各店に配送完了しました。製品の色々ブレや縫製不良も無く一安心です。
今回もどうぞ宜しくお願い致します。

着用者データ

コンバース白 180cm slim SMを着用アジャスターを使わず腰ばきしてます。


ユッカス茶 180cm average MLを着用アジャスターを使いジャストウエストでワンロールアップ。


ナイキ黒 180cm average MLを着用アジャスターを使わず腰ばきでハーフクッション。


サロモンオレンジ 167cm average SMを着用アジャスターを使わずジャストウエスト、ツーロールアップ。


ビーサン白 162cm 女性 average SMを着用アジャスターを使いハイウエスト気味に、ツーロールアップ。

 【メンテナンス】

購入後の丈上げや修繕は、全てOUPS JAPAN が責任を持って行います。商品をお送りいただき、納期と見積をお出しいたします。何なりとご相談ください。尚、送料はお客様の御負担となります。


【販売時期・販売方法】

販売日:6/27(日) 12:00〜
販売方法は CATHEDRAL3店舗、及びONLINE STOREで昼12:00からの販売となります。


【色展開と価格】 

  • ■BAKER PANTS
  • Color
    • FADE BLACK, FADE KHAKI, FADE BROWN
  • Price
    • ¥27,500 (税込)
  • ■COBRA BUCKLE BELT
  • Color
    • BLACK, GRAY, GOLD
  • Price
    • ¥13,200 (税込)

【サイズ詳細】

展開サイズ:SM, ML
ベイカーの実寸とお客様の購入目安となるサイズです。

  • ■SM 実寸
    • ウエスト(ゴム収縮時):80cm
    • ウエストアジャスター使用時:75cm
    • ウエスト(ゴム伸ばし):91cm
    • ウエストアジャスター使用時:86cm
    • ヒップ:105cm
    • 股上:31.5cm
    • 股下:68.5cm
    • 渡り巾:35.3cm
    • 裾口巾:19.5cm
  • SMサイズの目安
    • 大凡、身長172cmまでの方。
    • おへそ下で70cm〜91cmくらいまでの方。
  • ■ML 実寸
    • ウエスト(ゴム収縮時):84cm
    • ウエストアジャスター使用時:79cm
    • ウエスト(ゴム伸ばし):95cm
    • ウエストアジャスター使用時:90cm
    • ヒップ:109
    • 股上:32.5
    • 股下:70.5
    • 渡り巾:36.8
    • 裾口巾:20.4
  • MLサイズの目安
    • 大凡、身長172cm以上に方。
    • おへそ下で74cm〜95cmくらいまでの方。

※ 160cmの女性と167cmの男性が同じSMを着用しています。170〜180cmの男性はML着用となります。173cm以上の平均体型の方は気分でどちらでも着用可能なイメージです。
※ 基本的にはゆったりとしたシルエットですが、大きめに着用しても収まるように様々な工夫をしています。


END