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LEVER

私はあまり革靴を履かない。 況してやこのクラスの既製品となると、所有しているのは1足だけだ。 特に、ここ2.3年はスニーカーとワークブーツで過していた。 それを許す時世に甘えている自分もいた。

半年ほど前、秋冬のラインナップを考えている時からドレスは意識していて 単なるドレスアップアイテムではなく、ドレスダウンしても映えるドレス。 CATHEDRALらしい提案を模索していた。

JKは着るがタイは要らない。シワが乗っている方が雰囲気がある。リラックスしているが、だらしなくは無い。ガキっぽくはならないが、大人しくも無い。 そんなイメージ。

人も店も簡単には変わる事は出来ないけど、自分達のできる範囲は(チャレンジも含めて)理解しているつもりだ。 感覚を言葉にするのは難しいけど、世の中の胎動と共に、自分自身のコンセプトを見つめ直し、新しいCATHEDRALに投映させる事いつものシーズよりも深く考えていた。

彼との出会いはとあるデザイナーの方の紹介だった。 LEVER。1年ほど前から噂レベルで知ってはいたが、現物を見る術が無かった私は頂いたお話に飛びつき、すぐにアポを取り付けた。

バイヤーとしては失格なのかも知れない。 詳細や条件を聞く前に、手にした瞬間、自分の物を選んでいた。 素直に穿きたい思った。

私の足は幅広、甲高、踵がデカイという異形。 ビスポーク職人の靴も過去に数足試したが、どれだけいい塩梅に仕上げてもらっても、美しい靴には程遠い存在となってしまう。

私はビスポークの吸い付くフィット感をもてめている訳でもない、日常でスーツを着る事も無い。

私はただ純粋に自分のスタイルに合う、美しく、かっこいい靴が欲しいだけなんだ。

橋本氏の英国から持ち帰った美学と技術、彼自身が持っていた精神が深く混ざり合い、LEVERの空気感を出しています。

ただのドレスじゃ無い、LEVERは自由なドレスシューズです。

今後 CATHEDRALの足元はLEVERがTOP ENDとなるだろう。 服が好きで、靴が好きな方であれば、この靴を是非知っていただきたいと思っています。 靴はあなたのスタイルを根底から支えるものです。 この靴との出会いが人生に与える影響は少なからずあると思います。

この靴との出会いの場が、CATHEDRALである事を嬉しく思います。


すでに店頭には、各モデルのサンプルがありますが、そのサンプルは足入れ禁止のディテイル確認用のサンプルとなります。

週明けには、いよいよ試着可能なサンプルが到着する予定です、私自身も目の前にあるのに お預け を食らっておりましたが、いよいよ答え合わせの時が来ました。


イベント日程

開催日 10/31〜11/6 時間    12:00〜20:00

10/23(日)フィッテイングサンプル到着

10/23(日)フィッテイングサンプル到着

10/31   (金)オーダー受付開始

11/4     (金)デザイナーの橋本氏在店

11/5     (土)デザイナーの橋本氏在店

11/6     (日)デザイナーの橋本氏在店                                                                                                                              

LEVER

DETAIL

より高みへ 元来フルハンドでの靴作りに使用され継承されてきた、ウェルテッド製法。
現在の既成靴の市場では、そのウェルテッド製法を工業化したグッドイヤーウェルテッド製法が主流となっています。これは殆どの工程を機械により簡略、効率化し量産を可能にしています。

LEVERは既成靴市場の中でもグッドイヤーではなく、フルハンド寄りの ”九分仕立て” を採用しています
これはその名の通り、一分機械、九分手仕事。一部以外の全工程をハンドで行うという事です。

細かい手仕事だからこそ生み出せる顔つきやディテール、故に香り立つ空気。
足への馴染みの良さ、歩行時の返りの良さも、人の手で縫い上げを行うからこそ。
手間をかける、其処には理由があります。

LEVER

選びぬく

主にドイツ、フランス、イギリス産の、ビスポークや高級既製紳士靴で使用される最高品質革を使用しています。一般的な既製靴は革一枚から6〜7足分取りますが、LEVERでは傷や血筋を極力避け、然るべき革の伸び方向を鑑みながら3~4足分しか取りません。 非効率ですが、しっかりと時間をかけ選定しています。

LEVER

両立

全体のシェイプやバランス、細かな曲線使いやライン取りなどは、英国ビスポーク靴におけるエッセンスを。加えて日本人の足の特徴を考慮し取り入れ、靴のスタイルに合わせ設計構築しています。
英国靴の真髄である、見えにくい色気がコンセプトです。

LEVER

Form Follows Function

先人が生み出した形には理由があり、無闇に触る必要はありません。
長年英国靴職人として活動し、連綿と受け継がれてきた伝統の一端を担っているため、LEVERの靴はブリティッシュトラッドの空気を色濃く纏っています。 それに相反し、何者でもなかった頃の自身のバックグラウンドストーリーと、現在とをリンクさせ、コレクションに反映しています。

LEVER

 

MODEL

PATH ¥272,000 (¥299,200 in tax)

英国ビスポーク業界にのみ身を置いてきた自身のキャリアの中で、LEVERへと導いたモデル。 通称パドックブーツと呼んでいます。

師匠の元で修行を開始して間もなく、メイキングの練習用にと渡されたアッパーを使って仕上げた自身のブーツがルーツであり、そのデザインを踏襲、調整したものになります。

デザインのルーツは正直定かではありませんが、自身の分析によるこのデザインの面白みは、バルモラル(私達はガロシュと呼びます)という切り返しのあるブーツの場合、内羽根やボタンブーツなど、よりクラシックな雰囲気を出すスタイルになることが多い中、この靴はバルモラルのブーツであるにも関わらず外羽根であることやシャフトにシボ革を使うこと、なによりその外羽根がVフロントであること、これらがこのブーツの独特な雰囲気を作っていると思います。

上品さとミリタリー感が絶妙なバランスで融合されていると思います。

Style : Golosh V front navvy cut caps, 9 holes ankle boots

Colour : Black 

Leather : Box calf / English grain (or another grain)

Specification : Hand lasted / Hand welted / Square waist

Last : TH103

Size : UK5 – UK9 

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S MOLTON ‘99 ¥272,000 (¥299,200 in tax)

このモデルは自身のルーツから生み出したものであり、唯一クラシックからは離れたものになっています。

99年渡英して間もない頃、とある通りで出会ったブーツ、そのブーツとの出会いにより靴がどのように作られているのか意識を持つきっかけとなりました。その通りがSouth Molton St.です。

同じく99年渡英して間もなく、VHSで観たBuffalo ‘66。初めての鑑賞では全くわからなかった英語が、半年後完璧に聞き取れるようになっていたという思い入れと、そして何より印象的だった主演のギャロが履いていた真っ赤なブーツ。

両者共にジップブーツであり、そして特徴的なセンターの切り返しまで重なっていたこともあり、このブーツを2018年時点の自身のフィルターを通して生み出したブーツとなっています。

ジップの落とし位置、シャフトの細さなど、足入れにはコツがいりますが、足を入れたら素晴らしくフィットする事を想定しています。

Style: Inside zip up ankle boots

Colour: Black

Leather: German box calf 

Specification: Hand lasted / Hand welted / Square waist / YKK Excella zip

Last: TH103

Size:UK5 – UK9

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TIDE (BK/DB) – ¥254,000 (¥279,400 in tax)

PATH、S MOLTON ‘99というスタートであり亜流なモデル達に続き、新モデルのリリースにあたり自身の経歴と美意識に向き合う、しっかりとクラシックに向き合う、まさに一番嘘のつけないスタイル、それがこのプレーンキャップトウのオクスフォードとなります。

こちらに関してはとにかく教科書(バイブル)どおり、英国ビスポーククラシックに忠実なパターンバランス、しかしながらキャップのステッチは2本。これはあえて既製靴を主張してのこととなっています。 非常にシンプルで、普遍的な色気があります。

Style: Oxford caps

Colour: Black or Dark brown

Leather: German box calf or French calf

Specification: Hand lated / Hand welted / Bevelled waist / Hand stitched stay point

Last: TH103

Size: UK5 – UK9 

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SCALE (BK/DB)- ¥259,000 (¥284,900 in tax)

カジュアルリリースにあたり、単にタッセルローファー気分でした。

もちろんローファーはアメリカンですが、クラシックスタイルとして英国はもちろん、世界中で定着しているのはご存知かと思います。ちなみにこちらもご存知かもしれませんが、英国ビスポークではカジュアルと呼んでいます。(他を知らないので一般的かもしれません)

木型はカジュアル専用に開発したTHC101を採用。 靴というものはどのように足に上物をアジャスト•固定するのかというものであり、この事により主に紐、ゴム、ベルト、各々でのアジャストを目的として靴のデザインは派生しています。

カジュアルには固定のためにアジャストする機能がアッパー自体に備わっていないため、この木型はそれを攻略しつつ足にフィットさせ、かつ歩行時に脱げにくくさせるカジュアル独特の設計•仕様を、英国クラシックに忠実に取り入れております。

Style:Norwegian casual raised lake、tassels & lace through quarters

Colour: Black or Brown

Leather: German box calf or French calf

Specification: Hand lasted / Hand welted / Square waist / Hand stitched lake / Through sock

Last: THC101

Size: UK5 – UK9 

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VESTIGE – ¥264,000 (¥290,400 in tax)

通称アデレイドと呼ばれるスタイルです。

このデザインはWhole cut OX laid under facings broguedとかWhole cut brogue OX horse shoe facings と呼ばれており、まさにホールカットの一種のモデルとして、そしてその中のhorse shoe=蹄鉄ってところをシンプルに気に入っていたためリリースしました。

開発にあたり、個人的にアデレイドスタイルが一番似合うセミブローグを採用し、そして目指したのは、数多あるシューメーカーがアデレイドのリリースにあたり目指す超絶エロスなライン取りの真逆、芋臭いバランスで、と心掛けました。

Style: Whole cut brogue oxford horse shoe facing

Colour: Black

Leather: German box calf

Specification: Hand lasted / Hand welted / Bevelled waist / Hand stitched stay point

Last: TH103

Size: UK5 – UK9 

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オーダー時に販売価格の30%の内金を頂きます。 残金は納品時にお願いいたします。 商品のお渡しは大凡半年後の予定です。年間の生産足数に限りがございます、納期が大幅に遅くなる場合、オーダをお受けできない場合もございますので、予めご了承ください。

皆様のお越しを心よりお待ちしております。

CATHEDRA 谷 勇紀